面白かった本:10年後の仕事図鑑
柏木です。こんちくわ。
落合陽一さんの「日本再興戦略」という本が人気でして、近々読みたい柏木です。
「日本再興戦略読みたいな、とミーハー魂で思っているけど、分厚いし全然意欲が上がらない」と、5回くらい思っては消え思っては消えを繰り返している柏木と申します。
いやぁ〜、分厚い本ってどうも気合いが必要ですよねてへぺろ。
今日は面白い本に出会ったので、この本は日本再興戦略を読む気にはなれなかったけど、結構さっくり読みやすくて面白い本だから読んだらいいよっていう本です。
堀江さんの発信って、結構好き嫌いはっきりするのでホリエモンのことをあまり好きではないかもしれないですが、本は面白いですよね。読みやすいですし。
時々、「ホリエモンの本は薄くて中身がない」って言う人もいますけど、ホリエモンの本づくりは「最近は30分―長くても2時間で読めるボリュームの本が流行ってる」っていうトレンドを押さえた作りになっているからっぽいですね。
1500円を出して得られる情報量<1500円で情報をインプットしきった体験の方が価値あるんですかね。なんともUXっぽいですね。
10年後の仕事図鑑。私たちは一体これからどんな未来になるんでしょうか。
「未来、ほとんどの仕事はなくなりまーす。AIが皆の仕事をなくしまーす」と言う内容の、オズボーンレポートと言うのが発表され、「まじやっべーぞ!」と焦ったのが2015年。
あれから3年が経とうとしています。去年は大手銀行が相次いで長期的にリストラを騒いだりしていましたが、、、、言うて、仕事にあのレポートほどの衝撃は走っていない人の方がおおいんじゃないでしょうか。
私の予想では、「ペッパー君が上司になる日も近く、しかも機械学習で部下の性格を高精度で見極める超いけてる上司になる。居酒屋で、ペッパー君が部下を慰める日が来るかもね、うけるね!ペッパー部長はお酒の代わりに電気かね!チャージの意味変わるじゃん!うける!」と飲みのネタで話した思い出があるんですが、まだ、ペッパー君同伴で居酒屋に来ているサラリーマンを見かけたことはないです。
AIが日本の雇用を本当に変えているのか。変えるとするならばいつなのか。
については、雇用ジャーナリストの海老原さんが出される新書を待ちましょう。
「AIで仕事がなくなる」論のウソ この先15年の現実的な雇用シフト
- 作者: 海老原嗣生
- 出版社/メーカー: イースト・プレス
- 発売日: 2018/05/12
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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ホリエモンと、なかなか勇気が出ていない日本再興戦略を描く落合陽一さんの2人が出している、「10年後の仕事図鑑」は、静かに変わりゆく時代に、自分自身が今できることを「個人の仕事」レベルで落としてくれています。
未来は、
貨幣中心の経済から、信用中心の経済に変わっていく、と言われていて、
組織で働くのではなく、個人(または個人の集合体)で働く時代になっていく。
と言われています。
未来、AIが人間に変わって仕事をしていく領域は確実にあり、人の単純労働は減ると言われています。
AIが人の仕事を取って代わると考えた時に、パッと思いつくのって工場の仕事なんじゃないかなぁと思いますが、実は工場の仕事って中々変わらないんですよ。
AIの得意技って、膨大なデータの中から意思決定をすること。だからそれを機械に落とし込んで作っちゃえばAIで取って代わるじゃん、的な発想を私もしがちなんですが、そうそううまくはいかないんですよ。
なぜか。
その工程を全てAI組んで機械でやろうとするとめちゃくちゃお金かかるし、難しいんですよね。経営者なら、「えっ!?機械の方が難しいじゃん!ここは人間でやっとこうよ!」みたいな発想になるんです。「AIとか導入する前に、もっとギリギリまでオートメーション化しとこ!で、ギリギリの人間で回せるように生産性高めていこ!」となるわけです。
最近ではくら寿司がその実例として上がることが多めです。
こう書くと、「経営者は人件費を削りたい人」みたいになってますが、そうじゃなくて、
「人がいない」ことに私たちはマジで直面しているのです。
現場には本当に人がいないんです。地方には本当に人がいないんです。
スーパーのレジでは、時々おばあちゃんみたいなご年齢の方が、手首に温湿布を貼って2Lのお水を一生懸命レジ通してるんです。「ごめんね!スーパーで買って。次からアマゾンで買うね。Tポイントカード持って来てないです!」みたいな涙出るシーンあるじゃないですか。
正直、あの仕事を人である必要ってどこにあるんだよ、と心が痛くなります。
仕事が人から機械に変わり、人が単純労働に変化していくと言うことは、良い一面もあります。もちろん、その仕事についていた人が次に何をするのか?も大きな課題ですが、
ギリギリの人数で回せるようになって、孫の運動会とかに周りを気にせず休みのシフトを提出できる未来が来てくれたら、それは幸せじゃないですか。
機械化していくこと、AIが入っていくことにはそんな幸せな一面があります。
が、しかし。
そんな余裕は、自分がそれなりに生活できていける余裕があるからであって、余裕がなければ自分の仕事を取られる!と恐れてしまいます。がくぶる。
では、これから、どんな働き方が増え、どんな行動を取る人が「市場価値が高い」と思われるのか。も、この本には書いてあります。
組織で働くことから、個人で働くことが増え、
・誰にとっても仕事は「引き受けるもの」から「作るもの」へと変わっていき、
・‘何者でもない人間’‘貢献度の低い人間’の価値はどんどん下がっていく。だから自分自身に価値をつける、すなわち、多くのフォロワーを獲得すること。
が大事になって来るらしいです。
そうやって信頼・信用を積みかさねていけば、それが価値となっていくよ。という。
何かの目盛りで評価されず、自分は何者であるかを自分自身が決め、名乗る。
名乗り始めてから周りに仲間ができるまでに、心ない指摘やバッシング・一昔前の価値観で見下されたりといろいろあるけど、それでも考えを止めることなく極め続ける。
その先には、共感しあえる仲間やフォロワーがいて、未来にフィットした形で今よりも楽しく働きながら人生を楽しめるよ。
ということが書いてある本でした。
2015年、まじかよ仕事なくなるってさ!と騒いだ1人ですが、
本当に必要なのはそういう「労働市場の変化」以上に、アウトプットの変化や自分の好きなことを極めることといった「自分自身のあり方の変化」の方が大事であり、後から潰しが聞かないというリスクもこちらの方が大きいのではないかと思います。
楽しいことだけではないです。
楽しいことだけではないから、自分の好きなことをやってないと、途中で「ちくしょう!もう全部投げ捨てたい!」と思った時に、あと1歩踏みとどまれるのです。
「好きなことをしたらいいよ」というのは、そういう背景があってこその意味であり、
「好きなことをして暮らしていく」とは戦いそのものな気がしています。
それでもその方が、めちゃくちゃ楽しいんだけど。
でも、今まで通りの働き方や暮らし方がなくなるわけでもなく、それが悪・ダサいわけでもないのです。どちらを選ぶのか。そここそが最も重要なことであり、その選択をもってして過ごす生活は、どちらにせよ貴重で幸せなものなのです。
世の中の変化は、(今だけじゃなく、昔も)いつだって爆速です。
私たちには、考えを止めることも、ぼーっと油断していることも、自分になにできるんだろうとセンチメンタルになっている暇はないのです。
新年度になり約半月がたちました。
だいたい自分にとって不本意な状況(出世しなかったとか異動しちゃったとか)が、
自分のこれからを深刻に考えることが多いですが、
考えることを止めるな、もっと考え抜けよ。現実を直視して、どんなに逆境であろうとそれをハッピーエンドに変えるべく辻褄(つじつま)合わせに行け。
というスパイシーなエールに変えまして、新年度のよろこびの挨拶と変えさえていただきます。
今日、本の紹介だったんだけど、まぁいいか。