レポート16:「気分は女子高生」
「良い求人広告ってどう読みこんだらいいですか?」
的な質問をいただくことが多いですが、これって難しいですよね。
私以上に求人広告のプロがたくさんいるので、私ごときが、、、、ですが、
せっかく質問されたので、お伝えしましょう!
——良い求人広告の見方。
1)採用したい人の層が見えること。
コピーライターの先輩から、「採用したい人の気持ちになりきって、求人広告って書くのよ。どんなにおっさん営業マンでも、女子高生を採用したい求人広告なら、女子高生の気持ちにならないと!気分は女子高生よ!」と言われたことあります。その先輩、すごい美味しそうに焼酎飲んでました。
たぶん、おじさま部長層を採用したい企業の求人広告のことを考えていたのでしょう。
2)数値が入ってていること。
有給消化率、育休取得率、、、数値で測れるものを数値で出せている企業の広告は信憑性が上がりますよね。上場企業などの場合は、求人広告以外にも、四季報やIR情報の(有価証券報告書)とかをにらめっこしたりしますけど、
求人広告が良い感じに網羅してくれてるケース多いですね。
3)わかりやすいこと
「当社は新たなニューフェイスを求めています。今こそあなたのポテンシャルをいかして新しいソリューションしませんか?」
みたいな、広告が時々あり、「????」みたいになることもありますね。
新しいニューフェイスて。
新しいとニューは一緒やないか。
「中華そばラーメン、塩ソルト味」みたいな感じですよね。こういう空気みたいな(響きは良いけど、意味がつかみづらい)広告よりも、
「4年前には、右も左もわからなかったスタッフが、店長になったお店で新しいスタッフを募集することになりました。新米店長の助っ人を募集してます」
の方が、わかりやすいですよね。
わかりやすいということは、(1)の採用したいイメージが明確であり、
その人に伝えたいメッセージがわかりやすく明確になっているということですね。
ついでに、その人たちに合わせた選考フロー
(女子高生なら、学校が終わった後の時間に面接ができるようになるとか、スマホで完結するようにするとか、20代の転職希望者なら仕事が終わった後の時間で面接するとか)
というプロセスができているとなお良し!となります。
この一連の流れをTMP(ターゲッティング、メッセージング、プロセッシング)設計というらしいです。
っちゅうことで、ITの裏側に人があるように、
求人広告や募集広告の情報の裏側にも、いろんな人がいるんですよ。
「求人広告という一見不確かなものだからこそ、いろんな人の可能性があるんです」
というのを、営業職から制作さんになった後輩が言っていて、広告の一つ一つにかけている愛情の深さを感じたことがあります。
情報として正しいこと、自分の目で見て正しいと思うこと、
このバランス感覚が大事、
と思います。
できることなら、募集する人も採用されるイメージ層の人のことも、
ちゃんとインサイト(見抜くほど考える、洞察する)して、
週末言われたような、その人の心を揺さぶる情報を伝えられる人になりたいなと思いました。
なんとなく、電車の中で見かけた広告から昔を思い出したのでお伝えしました。