レポート9:リクルートのすごい構創力という本
日々、「こういうの欲しかったんだけどよく思いつくよなぁ~~」みたいな
商品・サービスで溢れてる。
「リクルートのすごい構創力」、という本を読んでみました。
この本は、「リクルート」という会社(実際には事業会社化しているので、リクルートなんちゃら、とかの名前になっていますが、今回はひっくるめてリクルートとします)
が、どのように新規事業を考えるのか、
その新規事業を多くの営業メンバーにどのように落とし込み、どのように理解してもらい、商品を磨いていくのか。ということが書いてあります。
・リクルートのリボン図
・価値KPI
・勝ち筋
、、、、
などなど、独特の言葉が出てきて面白い本ですが、ザックリまとめると
リクルートの新規事業は、
・「こうあったらいいのに!」という日々現場でお客様やマーケットを見ているメンバー発のビジネスから始まることが多く
・そのビジネスには、自分たちとお取引企業様、だけではなくもっと幅広くて、「世の中を良くしていきたい。社会の不安や不満といった不を解消したい」といったぶっちゃけちょっとピュアすぎて青臭いストーリーがあり
・その青臭い信念やビジョンをビジネスにしていく仕組みを整えようと環境づくりに力を入れていて
・それをしつこいほどに繰り返し、より良くしていくことの連続によって
・世の中に選ばれているサービスを作っている
・だから真似できるところたくさんあるじゃん!取り入れてみたらいいよ!
みたいなお話が書いてあった。
書いてあることはシンプル。
シンプルでわかりやすいって、とても良いことなんだけど実はそのシンプルって実は怖い。
「こんなこと言われなくてもわかってるよ」とか、
「うん・・・っで?」みたいな相手の顔を見た瞬間に「ごめんごめんごめん、横文字言えばいいかな?えーーーと、イノベーション?え?ささんない?じゃあ、デジタルトランスフォーメーション?ってなんだっけ?ちょっとよくわかんなくなってきた、もういいや、すいませんハイボール!」
みたいな、今すぐ帰りたい空気感になったりする。
本当は、シンプルでわかりやすくて、皆が同じ未来をイメージして走れたら良いに決まっている。そのためにはある程度の分かりやすい念仏のような言葉と、皆が理解しやすい図があって、そこに対してああしよう、こうしようと言っているうちに
だんだんと働いている人に「当事者意識」が生まれてくる。
もちろん、この本に書かれてあることを
取り入れたって簡単にうまくいくほど簡単なことではないけど
どのように仕組みを作れば、個人の「こうしたい!」を形にすることが自分たちの働く意欲につながり、そして会社としての強さにつながっていくんだということを知るには面白い本だなと思いました。
さて、リクルート出身の先輩から教えってもらった信条みたいな言葉に、
「代案のある批評をせよ」というのがある。
これは、
人がやってることの中には、どうしても文句を言いたい、ぶーぶー言いたい(批評)したいことがあるけど、それをただぶーぶー文句言ってるだけじゃダメだよ。ちゃんとその分、「それはイマイチ、こうしたほうがいい」っていう、
「じゃあ代わりにどうしたらいいの?」まで伝えないとダメだよ。と教えてもらったことがある。それって大事なぁと思う。
「イノベーションと呼ばれるようなすごいサービスの多くは、振り返れば誰でも思いつくようなシンプルなサービスが多い」らしい。
想いを形にするヒントが、
この本にはきっと詰まっている。